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「シャドウ」道尾秀介

シャドウ

もう間違いない。
向日葵の咲かない夏
骸の爪
片目の猿
背の眼(上)(下)
に続く、道尾秀介連続読破5作目。移り気なもんで、一人の作家を文字通り立て続けにここまで読むのはかなり珍しいかも。それだけ惚れ込んでいる。

ひとまず、あらすじを毎度のAmazonから。

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人は、死んだらどうなるの?―いなくなって、それだけなの―。その会話から三年後、凰介の母は病死した。父と二人だけの生活が始まって数日後、幼馴染みの母親が自殺したのを皮切りに、次々と不幸が…。父とのささやかな幸せを願う小学五年生の少年が、苦悩の果てに辿り着いた驚愕の真実とは?いま最も注目される俊英が放つ、巧緻に描かれた傑作。本格ミステリ大賞受賞作。
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随所に散りばめられた謎と、解けそうでもつれる糸。違和感を感じながらも読み進めると、それらは実に綺麗に解決される。筆者はミステリ的な読まれ方をあまり好まないようだが、あえて言えば「限りなくフェアだ」と感じた。違和感たちも、最後には無理なく整理される。まあ信用しなさい、てなもんだ。

・・・とか考えながら読み終えると、あとがきによるとどうやら、「向日葵の咲かない夏」がアンフェアとの批判を受けたため、その回答としてフェアに徹したのが本作とのこと。なるほど。でも、私は向日葵もフェアだと思うけどね。

そして、至るところに用意された伏線とシンクロニシティが素晴らしい。全ての要素が有機的に呼応しあっていて、細部に至るまで充実している。小ネタだと思われたものが別の箇所と綺麗にシンクロしたりしてるし・・・。ものすごい密度だ。
このサービス精神。この構成力。

という緻密でサービス精神旺盛なミステリ作品なのだが、最後に、これを書いておきたい。
泣きました。電車の中で、ボロボロと。
つまりは、ミステリ的でありながらも、そんな作品なのです。超推薦。


シャドウ/道尾秀介/創元推理文庫
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