FC2ブログ

「鬼教頭の目にも涙」柳下要司郎

鬼教頭の目にも涙―国士舘高校・通信制の生徒と先生が起こした奇跡(画像無し)

国士舘高校の「通信制」での教師と生徒の生活を追ったルポルタージュ。

「通信制」というものに馴染みのない方も多いだろう。私もその一人だったが、見事に先入観を覆された。まず、"登校できる"通信制、というものの存在を知らなかった。通信制という言葉と矛盾するようだが、例えば週2回といった頻度で登校しながら勉強を進めていくようだ。

通信制を利用する理由は様々だが、中には、全日制の学校で不登校になってしまい、通信制の門を叩いたというケースも多いようだ。そんな生徒、初めて訪れたときは一言口を利くこともままならなかった生徒たちが、徐々に心を開いていく。

心を開かせていくのは、自らを「暴力教師」「無責任」と呼ぶ丸谷を始めとする、心優しくときに厳しい教師たちだ。その一つ一つのエピソードは是非実際に読んで頂きたいのだが、その中の一つ「待つ」を紹介したい。

-----------
全日制で教師をしていたころとの大きな違いは、がんばろうと言わなくなったことです。ここで単位を取れば、進級できるんだから頑張ろうよとよく言っていました。でも、通信制では、本人がやる気になったとき、本人が自分でそうしてみようかなと思ったときまで待つのです。
-----------

単位も自分のペースで取れるからこそ「待てる」のだが、ときに待つということは「頑張れ」ということよりも辛い。はずだ。それでも待つ。根気がいるだろうと思う。
だからこそ、そこに深い愛を感じる。

「頑張って」「頑張ろう」ってつい言ってしまうなー。
言うのは簡単な常套句だけど、プレッシャーを掛ける言葉でもある。・・・そんな自戒はともかく、こんな教師に教わりたかったと切に思う。ときには体罰を与えてそれでもなお慕われる信頼関係、いいな。


鬼教頭の目にも涙/柳下要司郎/ごま書房
Amazonへ

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
その他書評・レビューはこちらから


blogram投票ボタン

テーマ : オススメの本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

コメントの投稿

Secre

プロフィール

shicker-slicker

Author:shicker-slicker

"友が皆我より偉く見ゆる日々"

------------------------
その他書評ブログはこちらから
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

blogram投票ボタン

レビュープラス

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文: