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「適当な日本語」金田一秀穂

適当な日本語

乱暴に言えば、よく言われる「正しい日本語」を扱う本の一種なのだが、一味違う。
「適当」という言葉には、「適切な」「ふさわしい」といった意味と、「いい加減な」という意味の2通りの意味がある。そんな存在自体がまさにテキトーなのだが、その「適当」を冠したタイトルの通り、「正しい日本語」に焦点を当てながらも、新しい用法をおおらかに認め受け入れていく、著者のそうした柔軟な姿勢が垣間見える一冊である。

著者は言語学者(少し前に読んだ「「汚い」日本語講座」が面白すぎて早速次に手を出した!)なのだが、こうした立場の方が日本語の乱れ、・・・いや、乱れというより広がりと言いたいのだが、日本語の広がりにおおらかであることは、とても希望が持てる。そう、テキトーでよいのである。

全体は大きく分けて3つに分かれている。
1.誤用されやすい言葉
2.現在はあまり使われなくなった言葉
3.パソコン時代にふさわしい、同音異字語の漢字変換
これらがそれぞれ全く異なる構成を取っており飽きさせない。
「1.」の誤用に対するおおらかさも一つの読みどころなのだが、特に楽しめたのは「3.」。
クイズ形式なのだが、下手をすれば各篇が単なる漢字問題になってしまいそうなところ、ショートコラムのようなエピソードが毎問ごとに添えられており、読み物として大いに楽しめる。
例えば、本書の主旨と直接関連する訳ではないが、印象に残ったのは下記のような記述である。

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子どもは、たいていのことを知っている。理屈ではなく、喧嘩で正義の帰趨が決まってしまうことなど、小学校の休み時間では日常茶飯事である。
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こんな感じのテキトーなぼやき(?)を連ねたエッセー風の文章が散りばめられており、テキトーに息抜きしながらテキトーに勉強できる。こうして肩の力を抜かせながらしっかり勉強に引き込んでくれる人が、いい先生なんだろうなー、なんて思う。


適当な日本語/金田一秀穂/アスキー新書
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