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「自由訳 般若心経」新井満

自由訳般若心経

著者のことは初めて知ったが、作家、作詞作曲家、写真家など幅広く活躍されている方で、数年前にヒットした「千の風になって」を作詞作曲(元はアメリカの詩らしく、正確には「翻訳」だが)した人でもあるらしい。

そんな著者による「般若心経」の「自由訳」。
まさに自由訳の名の通り、分かりやすい飾らない言葉で訳されている。より分かり易くするために、言葉もたくさん足されている。加えて、ところどころに挿入される写真も美しく、「般若心経」というおそらく一般的にはとっつきにくいイメージとは裏腹に、絵本のようにすっと入り込めると思う。

そんな絵本のような本編は、ただ文字を追うことを目的とするなら速い人なら5分も掛からないと思うが、いやいや速読なんぞを目指さずにゆっくりじっくり読みたいところ。

ところで、その本編が終わった後に、「「あとがき」に代える十二の断章」というのが始まる。
はじめは「般若心経の後にあとがきなんて・・・」と思って読み飛ばそうかとも思ったが、読んでよかった。実は本編より感動的だった、と言ったら著者は複雑な気持ちになるだろうか?しかし、この部分の存在こそが、ここで本書を大プッシュしたい理由である。

リレハンメルオリンピックの閉会式のセレモニーにおいて行われる次期開催地(長野)のデモンストレーションの総合プロデューサーを務めていた著者。本番が近づき、会場に向かうためにノルウェー行きの飛行機に乗る予定だった著者の下に届いたのは母危篤の知らせだった。その後の展開はまさに「事実は小説より奇なり」と言うしかない。あとがきで泣かされてしまったことなど滅多になく、またこれが般若心経の中で言われる「すべてのものごとは繋がっている」ということなのだろうかと嘆息した。

これを読み終わったあと、思わず本編ももう一度目を通した。(そうするとまた違う見え方がした気がするから不思議だ)

ということで、ぜひ読んで頂きたいです。もちろん「あとがき」まで忘れずに!


自由訳 般若心経/新井満/朝日新聞社
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