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「スタバではグランデを買え!」吉本佳生

スタバではグランデを買え!

「同じペットボトルのお茶でも、なぜ店によって売られている値段が違うのか?」から始まり、価格にまつわる身近な謎を、分かりやすく解き明かしていく一冊。なおタイトルの「スタバではグランデを買え!」は随分と過激だが、これは、「スタバでは、価格の異なる商品でもグランデ(大サイズ)に換えるときの追加料金は必ず100円なのはなぜなのか?」を扱った話題にまつわるもの。

キーワードとなるのは「取引コスト」。
我々は買い物をするときに、直接的なコスト、つまりお金の他にも様々なコストを払っている。具体的には、時間や労力といったもの。「隣町まで行けばジュースが10円安い」と知ったときに、自転車漕いでがんばって出かける人もいれば、10円高い自分の町で済ませてしまう人もいるだろう。これは、「隣町まで行く」という労力・時間のコストを10円と比べており、10円のためにそのコストを払えると判断した人だけが隣町まで行けるからだ。

確かに疲れていて1分でも早く家に帰りたいときなんかは、少々安いもののために遠回りしたりしないよなー、と。

そして、「価格差別」もキーワード。
これは、「高く買ってくれる人には高く、安くしないと買わない人には安く売る」というもの。
高く買ってくれる人といっても、ダイレクトに「本当は1000円でもいいけど、できれば1500円で買って下さい」と言っても勿論誰も買ってくれない。そこで売る側は色々な工夫を凝らす。
例えば時間での差別。ヒットして間もない映画のDVDを売るときに、まずは豪華特典などをつけ、高い価格で売る。「少しでも早く手に入れたい」「特典がほしい」ファンは、この時期に買う。しかし、この価格設定のままでは、「ほしいけど、高いお金は出したくない」人には売れない。そこで、ある程度の時期が経ったら価格を下げる。これによって、「高く買う人には高く、安く買う人には安く売る」を実現できる。しかも高く買った人は「早く手に入れる(+特典を手に入れる)」というメリットを享受出来ているので公平と言える。

・・・というもの。
そう言えばアイスの棒の当たりが出たときって嬉しいけど、小さかった頃は無邪気に換えてもらえたのが、大人になるとなんだか棒一本出すのが恥ずかしくて換えてもらえないよなー。これも、「その恥ずかしさを乗り越えた人だけに安売り(無料渡し)する」という価格差別かも知れない。安く買うためには、10円値引き券を束にして出したりといった努力(「なんだか恥ずかしい」という取引コスト)も欠かせないのだった。


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