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「チーム・バチスタの栄光(上・下)」海堂尊

チーム・バチスタの栄光(上)

チーム・バチスタの栄光(下)

言わずと知れたベストセラー、今更ながら読了。

肥大した心臓を切り取って小さくする「バチスタ手術」。天才外科医桐生を中心とした「チーム・バチスタ」は、このバチスタ手術の専門チームで、異例の成功率を上げていた。しかし、ある一点から急に手術の失敗(=患者の死)が頻発するようになる。
出世とは無縁の万年講師、田口医師がある日突然病院長からこの原因調査を依頼される。
聞き込みを進めるうちになんとこれが故意の殺人である可能性も示唆されるが・・・。

著者は現役の医師である。
このキャリアが、ミステリの世界に「手術中の手術室」という新たな「密室」を実現した。(※註)
新規性十分である。
また、医療用語の薀蓄は、物語のリアリティを演出するのに重要な役割を果たしている。・・・勿論、意味の分からない単語も出てくるが、これは世界観を演出するための装置なので全て理解する必要はない・・・と思えば気が楽になる。
そして、味付けとして、あるいはテーマとして、現代の医療に関する問題点の指摘という社会的な観点のメッセージも含まれている。

そして、これらもさることながら、やはり魅力的なキャラが素晴らしい。
どのキャラも個性的でしっかりと脳に刻み付けられるのだが、何と言っても探偵役の白鳥が素晴らしい。(ちなみに冒頭で紹介した田口医師は、探偵をホームズとすると、それを助ける所謂「ワトソン役」である。)
この傍若無人ぶり、非常識ぶり、そして頭の切れ、全てが豪快であり、爽快だ。
具体的には実際に読んで味わって頂きたいところだが、一つ例を挙げると「携帯は持っていないが、たまごっちは持っている」ような奴である。

こんな奴がいたら迷惑だろうなー、と全編通して思うのだが、それでもどうにも憎めない。
むしろ、こんなすっきりした奴を心のどこかで求めているような気さえする。多くの人は持っていない部分だし。(実際、田口医師が「おれにはとてもこんなことはできない」といったことを呟くシーンが出てくる。)
話が全然変わってしまい且つ政治の話で恐縮だが、小泉元首相の支持率が高かったのもひょっとしたら似たような理由なのかなー。元首相はここまで変人ではなかったかも知れないが(笑)。


※註:知る限り「新た」なので本当に世界初かは分からないが・・・。

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